がん治療に中西医結合医療を取り入れる台湾医学界を代表する医師団と交流

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この2月、国際癌病康復協会主催、漢方健康ネットワーク協賛による「日台交流・医学懇親会」に、ジャーナリストの関根進さんとエッセイストの逸見晴恵さんに参加して頂きました。

関根さんは末期の食道がんから生還した担癌者の立場として、逸見さんは夫・逸見政孝さん(フリーアナウンサー)を胃がんで亡くしたと闘病教訓と、ご自身の子宮頚がんを克服した体験を通して、NPO法人がん患者支援機構の監事として講演や執筆活動をしている立場から、台湾医師団の方々と意見交換をしました。その医学懇親会を関根さんにレポートして頂きました。

国際癌病康復協会を訪問したときの写真

国際癌病康復協会を訪問(左から同協会・盧繼徽理事長、関根進さんご夫婦、逸見晴恵さん、漢方健康ネットワーク代表・大屋玲子)

日台交流・医学懇親会での写真

日台交流・医学懇親会に出席された医師、関係者の方々と関根さん、逸見さん



エッセイストの逸見春恵さんが同行「生きがい医療」を求めて・・・

2月初め、私たち夫婦は寒い東京を避けて、暖かい台湾に行ってきました。今回はエッセイストの逸見晴恵さんをお誘いして、一緒に出かけました。逸見さんは14年前、胃がんで亡くなられた夫・政孝さんから受けた闘病教訓や自らの子宮頚がんを克服した体験を通じて、全国で講演や執筆活動を続けられています。また、4年前から毎年、逸見さんが実践する"生きがい療法"として、『いっつ癒しの旅』と命名したがん患者さんや家族の皆さんと癒しの海外旅行を企画されています。

そして、5回目の今年は、4月に「ドイツ芸術の癒し旅」が行われ、作家、評論家、エッセイストとして著名なNPO法人がん患者団体支援機構・理事長の俵萌子さんと健康増進クリニックの水上治医師が同行するということです。

今回の日台交流・医学懇親会は、がん患者をサポートする国際癌病康復協会(本部・香港)の主催、漢方健康ネットワークの協賛により、台湾医学界の重鎮の方々とがん治療における中国医学と西洋医学を結合した中西医結合医療について、意見交換と視察を行ったものです。台湾医学界の中西医結合医療への関心の高まりや、その治療で救われた医師で担癌者である先生方の話しもうかがいました。さらに、台北医学大学研究室で最先端の分子造影技術によるがん幹細胞再生実験と、抗がん漢方薬「天仙液」のマウスによる同実験を視察しました。

日本から来た入院患者と三好先生の写真

医師の方々との懇談で意見交換をする関根さん、逸見さん

日本から来た入院患者と三好先生の写真

台湾大学医学院の楊教授を中心に左から漢方健康ネットワーク黄代表、関根さん、逸見さん




西洋医学と中国(漢方)医学の長所を取り入れた中西医結合医療を実践

中国医学、つまり漢方と西洋医学と結合する中西医結合医療を含む「がん統合医療」の現状と医療についてお聞きしたのですが、日本で想像していた以上に、台湾医学界では積極的に取り組んでいることが分かりました。

私たちが懇親会でお会いしたのは、台湾大学医学院前学長の楊照雄名誉教授、王萬波教授、賈景山教授、台北医学大学の鄧文炳教授や自から中西医結合医療でがんを克服された医師の人たちです。

例えば、手術を避けて放射線と抗がん剤、さらに食事療法や天仙液療法で大腸がんを克服した許達夫(台中市林新医院医療副院長)先生、胃がんから肝臓がん転移を克服した呂樹炎(慶霖医院院長、大腸直腸外科医)先生など、みなさんが共通して、西洋医学の権威でありながら、わが身のがんを救うために手術を避ける、単純に手術を選ばない、中国医学と西洋医学の長所を積極的に取り入れるということです。そして「がん統合医療」の道を選択して、がんからの生還に成功したという証言が続いたことでした。


天仙療法でがんを克服した医師たちの闘病記

許達夫先生は昨年10月に来日し、東京の国際医学セミナーでも講演をされ、その内容は紹介されたことがあります。手術を避けて放射線と抗がん剤、さらに食事療法や天仙液療法で大腸がんを克服して5年ということです。

呂樹炎先生は、これまで3000人以上の大腸がん患者の執刀をしてきたベテラン医師ですが、この先生も「がんと分かれば誰しもが頭の中が真っ白になりますが、精神的にこもらないことが大切です」と強調していました。自からのがん体験を話す時も、片意地を張らず、「医師の不養生」も反省しながら、終始、笑顔で、実にゆったりと語る外科医でした。

「医師でありながら自分のがんを疑ったときは、なんとも矛盾する心理状態でしたが、私自身、病院の開業間近で忙しく、検査もできない、まさに医者の不養生でしたね、ハハハ。思い直して、やがて自から超音波、胃カメラで調べて、胃がんと分かった。肝臓転移も分かった。肝臓専門の主治医に相談しても、3カ月の余命といわれたのです。日本の女子医大や国立がんセンターの医師にも知り合いが多いので、いろいろ相談したのですが、決定的な治療法はないといわれて、西洋医学以外の治療法、中西医結合医療を含めたがん統合医療を試してみようと思ったわけです。とくに放射線は免疫力低下させるものだとわかっていましたから、まず、漢方薬の天仙液、さらに、軽い水泳、テニスなどで、免疫力を上げる努力をしました。がんに負けない体質に変えた上で、1ヵ月後に抗がん剤療法を選び、この間も天仙液を併用しました。運がよかったのか、この治療を終えた1カ月後には元気が回復して、仕事に復帰できたのです。さらに3カ月後には違う抗がん剤に変える工夫をし、とうとう、半年後、がん細胞は消えたのです。主治医は手術した方がいいとすすめましたが、この通り、私の場合は統合的な医療でうまく行ったわけです」

もし、日本の外科医自身が末期がんと闘ったらどうでしょうか。内緒で、漢方や代替療法を併用していたとしても、東洋医学の片棒を担ぐような証言は、こう、あっけらかんとは出来ないでしょう。

本と台湾との外科医の発想はこうも違うようです。もちろん、日本と違って、4000年の漢方の歴史が根付き、大学では中国医学も勉強している、この国の医師たちですから、いくら西洋医学主流とはいえ、末期がんと分かれば、両方の医学の長所を組み合わせて、いのちを永らえようと思うのが当然かもしれません。

許達夫医師と逸見さんの写真

大腸がんを克服した許達夫医師の話を聞く逸見さん呂樹炎医師と逸見さんの写真

肝臓がんを克服した呂樹炎医師の話を聞く逸見さん



中西医結合医療が、がん治療の西洋医学の壁を打ち破ることを期待

台湾医師団の中心は、台湾大学医学部名誉教授の楊照雄先生です。是非、日本の中西医結合医療を含むがん統合医療という同じ志しをもつ医師や病院と連携したいと、この4月始めに台湾医師団と共に来日される予定です。

「日本のがん治療システムは、まだ西洋医学中心のようですが、台湾や中国本土では西洋医学、中国医学、それに中西医結合医療の立場をとる3種類の医師がいます。私どもは中西医結合医療、つまり、がん治療に漢方薬や代替療法などを取り入れた統合医療の方向に進んでいます。それでこの4月に、日本でこうした医療を実践されている帯津三敬病院の帯津良一先生や北里大学、富山大学などの先生方を訪れ、共同研究をできればと思っています。例えば、抗がん漢方薬の天仙液を含めた中西医結合医療という医療モデルは、がん治療において世界的な趨勢になり、台湾はもちろん、各国の医学界でも取り入れる傾向にあります。こうした中西医結合医療が西洋医学の壁を打ち破ってくれることを期待しているのです」

また、台北医学大学研究では鄧文炳教授を中心とした天仙液の最先端の分子造影技術によるがん幹細胞の再生医学実験を視察し、台湾では日本と異なり、漢方薬を用いたがん治療の研究が、大学での最先端技術で研究実証されてるほど進んでいることに驚いきました。

台湾医学界を代表する医師のメンバーや、がん克服患者でもある医師のみなさんなど10名と、漢方と西洋医学を統合する「中西医結合」の現状と展望につて意見を交換してきたのですが、私たちは医師ではありませんが担癌者ジャーナリストの立場から、同じ志に燃える仲間として、国境を越える連帯のメッセージをお返ししておきました。

「私は西洋医学だけではなく、中国医学や代替療法も組み合わせる治療でいのちを拾った患者としては、がん統合医学のこうした新たな研究、積極的な実践に大いに期待しているわけで、中西医結合医学の先達である諸先生方の話を伺い、大変、勇気をいただきました。この縁を大事にして日台の医学交流に少しでもお役に立ちたいと考えています」と――

台湾大学医学院の楊名誉教授、関根さん、逸見さんの写真

台湾大学医学院の楊名誉教授と中西医結合医療について懇談する関根さん、逸見さん

台北医学大学研究室での鄧文炳教授の写真

台北医学大学研究室で鄧文炳教授から実験の説明を受ける関根さん

台北医学大学研究室での鄧文炳教授の写真②

最先端の分子造影技術による「天仙液」のがん幹細胞の実験をする鄧教授


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