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【講演会報告】アベ・腫瘍内科クリニック理事長「統合医療によるがん治療」

6月25日(土)14:00より千代田区丸の内の東京国際フォーラムG410にて、アベ・腫瘍内科クリニック理事長の阿部博幸先生をお招き致し「統合医療によるがん治療」をテーマに講演会を行いました。

講師:阿部 博幸 先生

アベ・腫瘍内科クリニック理事長

【経歴】
1964 年札幌医科大学卒業。
慶應義塾大学附属病院にてインターン終了後、米国留学。ハーネマン医科大学にてリサーチ・ フェロー、ペンシルバニア大学フィラデルフィア小児病院およびクリーブランド・クリニックにて クリニカル・フェロー修了。順天堂大学講師、日本大学助教授、スタンフォード大学客員教授、 カリフォルニア大学客員教授、杏林大学客員教授を経て、1988 年、医療法人社団博心厚生会を設立。 アベ・腫瘍内科・クリニック、九段クリニック水戸の理事長、九段クリニック名誉院長を務める。

講演概要

◆がん治療と漢方薬

2015年のがん罹患数は、982,100例(男性560,300例・女性421,800例)2014年予測値と比べると約10万例増加している、中でも大腸・肺・胃・前立腺・乳の順に、罹患数が多くなっている。

«がんの原因»
  • 活性酸素…タバコ・紫外線・農薬など
    吸った酸素の2%が、活性酸素になると言われている
  • ピロリ菌
  • 生活習慣
  • 長寿…但し100歳超えると、がん患者はあまりいない

コンビネーション治療の時代がきた

«がん治療のピラミッド»

  1. コア治療:免疫療法・手術・放射線・化学療法・温熱療法・オンコ・ハイパーサーミア(13.56MH2の高周波システムで、がん細胞のアポトーシスを誘導する、回数に上限はなく何回やっても良い)
  2. サポーティブ・テラピー:全身温熱・高濃度ビタミンC・キレーション・オゾン・血管内治療・プラセンタ・再生医療・漢方薬(十全大補湯、補中 益気湯、六君子湯など)
  3. サポーティブケア:アロマテラピー・メンタルサポート・副作用相談・サプリメント相談・4Dバイオサウンド・セラピー(1回30分)

    ※「4Dバイオサウンド・セラピー」とは・・・音を身体全体の細胞で感知する。立体音響システムで、リラクゼーション効果が得られるもの、音源メニューの中には、がん細胞のアポトーシスを音楽化したものが組み込まれている。痛みを取ったり不安を取り除くといった効果も有り、不思議な、しかし心地よい世界を体感出来るものです。

  4. 土台:栄養・運動・睡眠・気力などが、大切になってくる

漢方こそが、最先端と言うドクターもいる

漢方薬天仙液の服用により末期がんの方の腫瘍が小さくなったり進行が止まった人もいる。

◆天仙液のDNAトポイソメラーゼ(TOP)の抑制作用

※DNAトポイソメラーゼとは、がん細胞が分裂・増殖するのに必要不可欠なDNA構造中の酵素の総称。

※「TOPⅠ」と「TOPⅡ」の2種類がある。

※天津医薬科研究所における研究では、天仙液中には、「TOPⅡ」に対して明らかな抑制作用があることが認められた。

◆がん予防効果が期待できる40種類の食品(重要性の増加度合いが高い順)

  1. にんにく・キャベツ・カンゾウ・大豆・生姜・セリ科植物(人参・ セロリ・パースニップ)
  2. 玉ねぎ・茶・ターメリック・玄米・全粒小麦・亜麻・柑橘類(オレンジ・レモン・グレープフルーツなど)ナス科(トマト・なす・ピーマン)アブラナ科植物(ブロッコリー・カリフラワー・芽キャベツなど)
  3. メロン・バジル・タラゴン・えん麦・はっか・オレガノ・きゅうり・タイム・あさつき・ベリー・ローズマリー・セージ・じゃがいも・大麦など。

※因みにAのパースニップとは、白い人参のようなセリ科の根菜で、高い「抗酸化作用」を持つ野菜です。

※これらの食品を積極的に摂る事により、がんになりにくい体質を作っていくことが出来ます。

◆がん治療の何が問題か?

  1. 早期に発見された時は良いが、診断が遅れた時が大変である。
  2. どういう治療を選択するかが大切になって来る。

※手術+放射線+抗がん剤の3大標準治療も大切であるが、第4の治療として「免疫療法」を併用して受けるのが望ましい。

  • がん細胞は、叩かれるほど耐性が出来る。
  • 免疫力の低下で副作用の重篤化が起きる。

◆がん幹細胞の存在

がん幹細胞とは、がんが生まれるもとになっている細胞で、これが存在する限り、がん細胞を限りなく作り続けます。このがん幹細胞は、細胞の分裂が遅く、抗がん剤や放射線では、あまり効果がなく生き延びてしまう事が分かっています。このため、治療後も再発や転移の可能性が残るのです。この幹細胞を撃退するには、免疫療法が効果的である事が、複数の研究で明らかになっています。

◆免疫療法の可能性

«多価樹状細胞ワクチン療法…治療の流れ»
  1. 25mlの静脈採血 → 14日培養
  2. 投与
    • 樹状細胞ワクチン(患部リンパ節近傍に皮内注射する)
    • 活性NK細胞(点滴投与する)

1クール:2週間に1回、採血と投与を5回繰り返す。

※通常は、2~5時間かけアフェレーシス(成分採血)を行い、約200mlもの採血が必要、これは患者にも心身両面で負担が大きい、それが25mlの静脈採血で1回分のワクチン製造が可能になり、患者の体への負担は、数分の採血で済むようになった。

«ABeVax®ハイブリッド免疫療法の有用性»
  1. どんな「がん」でも合わせる事ができる。
  2. どんな病期(ステージ)でも。
  3. 来院出来ない方でも。(誰かに血液を持って来てもらっても良い)
  4. 手術前後にも。
  5. がんの発症予防にも。

◆がん治療=私の流儀

  1. ライフステージに沿って考える。
  2. 遺伝子レベルで、がんの特性を把握する。
  3. 局所、全身の両面から治療選択をする。
  4. 標準治療は排除しない。
  5. 免疫療法は外せない。

講演終了後の質疑応答

Q:抗がん剤の使用について・・・主治医から抗がん剤治療を勧められているが悩んでいます、高齢ですし副作用も心配です(80歳)
A:私なら抗がん剤は使わない、年齢と病状で判定する(転移や浸潤などないか)新しい薬も副作用があるので、主治医と良く相談してから決めるのが良いと思う。
Q:胃がんリスク検診でD判定だった、これは胃がんという事でしょうか?
A:血液検査の「ペプシノーゲンⅠ・Ⅱ」などでもう少し詳しく検査する必要があると思います。
Q:標準治療以外の免疫療法なども、今後日本の医学界において保険適用になっていくでしょうか?
A:世の中、少しずつではあるが変わりつつある、後2~3年は掛かると思う。
Q:温熱療法とハイブリッド免疫療法をやってみたいが、費用はどの位ですか?
A:オンコ・ハイパーサーミア「腫瘍温熱療法」がんに特化した免疫療法(1回2万円)
ハイブリッド免疫療法「NK細胞と樹状細胞ワクチン」2つの組み合わせ(1回 50万円×5回=250万円 保険適用外、高額医 療費で調整可)
Q:モルヒネの使用について・・・痛み止めが効かなくなり、モルヒネを勧められたが、ためらいがある。
A:痛みを我慢するのではなく、医療麻薬を積極的に使う方が良い。

いまや日本人の2人に1人がかかると言われているがんですが、どの治療方法がその人のがんにもっとも効果を期待できるかを、「がんは、腫瘍は局所でも全身の病気としてとらえ、治療していくことの大切さ、そして一人一人に適した治療をすることの重要性を、阿部先生より教えて頂きました。