がん治療における漢方薬の役割とは?補完医療としての漢方薬の活用法
手術治療や放射線治療、抗がん剤による薬物治療が標準治療として治療の柱となっているがん治療において、漢方医学が取り入れられることがあるのはご存じでしょうか。
西洋医学による標準治療とともに、漢方薬を取り入れることで、副作用や病状による苦痛を軽減し、がん患者様のQOL(生活の質)を考えたより良いがん治療が行えるとして、近年、漢方薬はがん治療において注目を集めています。
そこで今回は、そんながん治療において心強いサポーターとなり得る漢方薬の役割について、より詳しくその活用法などをご紹介していきたいと思います。
1. そもそも漢方薬とは?

「漢方薬」とは、漢方医学の考え方に基づいて、様々な生薬を組み合わせて作られる薬です。
生薬とは自然界にある植物や動物、鉱物などの一部を加工し薬の原材料としたもので、これらを組み合わせることによって、体質などに適した形で、様々な症状に対応できるのが漢方薬です。
漢方薬の元となる漢方医学では「人間の体も自然の一部」として考えられており、体の一部ではなく、自然の一部である人間の体全体のバランスを見直すことで、症状を改善するというのが特徴です。
1-1. 漢方の歴史
漢方医学は、古くより伝統の中国医学をもとに日本で独自に発展してきた医学を呼ぶもので、西洋医学が江戸時代、オランダから伝わったために「蘭方」とよばれたことから、「漢方」と呼ばれるようになりました。
古来の日本では、5世紀ごろに中国から伝来した中国医学を当初そのまま受け入れ、模倣する形で医療が行われてきましたが、その後江戸時代ごろから、日本の気候や日本人の体質に合わせて日本流に改良され、診断法や漢方薬の選び方、使用する生薬なども異なる現在の日本漢方医学が発展してきたとされています。
古漢方は現在では、約150種類ほどの漢方役が保険診療に適用されるなど、西洋医学とともに日本の医療に欠かせない存在となっているでしょう。
1-2. 漢方の考え方
漢方医学では前述のように「人間の体も自然の一部」とされ、漢方を含めた東洋医学では、症状単独ではなく、常に全体を診る、という考え方が特徴です。
- また、その他にも漢方の考え方として、
- 「気・血・水」「証」
- 「五臓」
「気・血・水」「証」とは
漢方では、人の体は「気(き)・血(けつ)・水(すい)」という3つから構成されているという考え方があります。
- 気……人の体を支えるエネルギーのようなもの
- 血……全身の組織・器官に栄養を与えるもの
- 水……体をうるおすもの
この3つはお互いに影響し合っており、3つがそれぞれ多すぎず少なすぎず、バランスよく巡っていることが大切だとされ、これらのバランスを調節するために、漢方薬が用いられます。
また漢方では、患者の状態を体質や病状、環境など多角的な目線でとらえて判断する「証」と呼ばれるものに基づいて、「この証ではこの漢方薬」といったように治療が行われます。 「証」には、次のような4つがあります。
- 虚証……体力が不足し、病気への抵抗力が落ちている状態
- 実証……体力があり、病気への抵抗力が強い状態
- 寒証……寒気や冷えを感じるなど、熱が足りていない状態
- 熱証……ほてり・のぼせを感じるなど、熱が溜まった状態
「五臓」とは
漢方のもうひとつの考え方が、自然界を「木」「火」「土」「金」「水」の5つの物質によって分類した「五行」を人間の体に応用した、「五臓」という考え方です。
五臓は「肝」「心」「脾」「肺」「腎」の5つに分けられており、五臓が身体を支えることで健康な状態を保てるとして、それぞれ次のような役割を持っているとされています。
- 肝……栄養の貯蔵・自律神経系の血の流れの調整・運動神経系のバランス調整
- 心……精神や思考、意識、感情、血などの生成と運行
- 脾……消化吸収や栄養、水分の運搬・筋肉の栄養バランスの調整
- 肺……呼吸からの「気」の摂取・皮膚機能の制御・「気」の生成・水分や免疫機能の調整
- 腎……成長や発育・水分のろ過吸収・生命エネルギーの貯蔵・生命活動の統括
1-3. 漢方薬の種類
漢方薬は一般的に、「○○湯」や「○○散」といった名称が付けられており、これらの感じには、次のような意味があります。
| ○○湯 | 煎じ薬。生薬をお湯で煎じた液を温かいうちに服用する。喉に当てることで、粘膜からの吸収も促す。 |
| 生薬を粉末にしたもの。そのまま服用する。体内に吸収してから効果を発揮する。 | |
| 生薬を粉末にし、ハチミツなどを加えて練って丸めたもの。腸まで届けるため、なるべく溶かさずに飲む。 | |
| 常温の水で服用する。 | |
| 軟膏(塗り薬)。 |
2. 漢方薬と西洋薬の違い
漢方薬と西洋薬は、漢方薬が天然の生薬でできたもので、西洋薬は化学的に合成した成分でできたものであるという違いはもちろん、漢方医学に沿って処方されるものと、西洋医学によって処方されるものであるという違いもあります。
漢方医学では、前述したような考え方でひとりひとりの体質や体のバランスなどを診察して処方され、人間が本来持つとされる自然治癒力を引き出すことで症状の改善を目指します。
対して西洋医学では、血液検査・画像診断などを行って科学的根拠からその疾患の原因・状態を見極め、薬剤を処方します。 漢方医学とは異なり、病気やその器官にピンポイントでアプローチするという考え方ですね。
どちらが良い悪い、優れているということはなく、考え方や原料が異なり、それぞれにメリットや適した病状があるということです。
3. がん治療の現状と漢方薬
西洋医療の発達していなかった古来の日本では、がんに対して診断・治療を行うすべはなかったとされています。
その後、西洋医学の広がりにより手術治療などが日本でも行われるようになり、現代においては、がん治療は西洋医学を柱として、手術・抗がん剤・放射線といった三大療法を基本に治療が行われています。
しかし、漢方薬ががん治療と全く関係がないかというと、そうではありません。 漢方薬は標準治療の補完医療として、治療による副作用の軽減や免疫力向上、患者の生活の質向上のために活用されているのです。
4. がんの三大療法とは
がん治療についてより詳しく知るために、がんの標準治療について見ていきましょう。
がんの標準治療は、前述したように「手術療法」「薬物療法」「放射線療法」といった3つが主として行われています。
それぞれ単独で行われることもあれば、がんの種類や進行度などによっては、複数の治療法を組み合わせることもあるでしょう。
それぞれの治療法について、詳しくご紹介していきます。
4-1. 手術療法

まずは、手術によりがんを取り除く手術療法です。
がん細胞が残らないよう、周辺組織やリンパ節に転移があれば、同時に切除します。
切り開いて行われる手術のほかに、腹腔鏡手術やロボット支援によって行われる手術など複数の種類があり、がんの種類や進行度などによって手術方法も選択されます。
以前は再発や転移を予防するために周辺まで大きめに切除するのが主流でしたが、近年では、早期の眼であれば術後の生活の質を維持するため、なるべく切除範囲を小さくする手法が積極的に行われています。
4-2. 薬物療法
抗がん剤などの化学物質を投与することで、がん細胞の分裂を抑え、がん細胞の破壊を目指す治療法が薬物療法です。 化学療法と呼ばれることもありますね。
内服や注射、点滴などによって投与され、血液を通じて全身に運ばれるため、全身的ながんの治療に適しています。
個人差はありますが、薬によって副作用が表れやすいのも注意したいポイントです。
4-3. 放射線療法
がんに放射線を照射し、がん細胞にダメージを与えるのが放射線治療です。
体の外から放射線を当てる、外部照射と呼ばれる方法が一般的ですね。
放射線は細胞分裂を活発に行う細胞を攻撃しやすい性質を持っているため、がん細胞は正常な細胞に比べて影響を受けやすくなります。
この性質を利用して、正常な細胞への影響は小さいままにがん細胞にダメージを与えることができるのです。
5. がん治療における漢方薬の役割とは?
ご紹介したような治療ががんの標準治療として行われる中で、3章でもお話ししたように、漢方医学・漢方薬はがん治療において、副作用の軽減や免疫力向上、緩和ケアによる患者の生活の質向上などに役立つとして、がん治療のサポートの役割を担っています。
がん治療における漢方薬の役割について、より詳しくご紹介していきましょう。
5-1. 緩和ケア
まずは、終末期などの緩和ケアです。
緩和ケアとは、がんによる心身の苦痛を和らげ、身体的にも精神的にもがん患者様を支えていくためのケアです
がんになればその病状や治療によって、痛みや不快感などの身体的な苦痛、がんにかかったことによる精神的な苦痛が生じてしまうでしょう。
そんな苦痛に寄り添い、がん患者様のQOL(生活の質)を維持・向上するために欠かせないのが、緩和ケアです。
がんにより現れる倦怠感や食欲不振、不眠や不安といった神経症など、漢方薬は様々な症状の改善に効果が期待できるでしょう。
5-2. 副作用軽減
がん治療における漢方薬のもうひとつの役割が、副作用の軽減です。
抗がん剤による治療では、疲れや倦怠感、吐き気・嘔吐、下痢、脱毛、食欲不振など、様々な副作用が現れることがあります。
がん治療に効果的な抗がん剤ですが、骨髄や白血球、胃腸粘膜など、細胞分裂が盛んに行われやすいその他の細胞にも多少ダメージを与えてしまうことがあるでしょう。
そのために、抗がん剤治療では副作用が生じてしまいやすいのです。
こういった抗がん剤の副作用軽減に積極的に使われているのが、漢方薬です。
抗がん剤による薬物療法では、がんの状況によって定められた抗がん剤の量の投与を、中断することなく、決められた期間しっかりと続けることが最も重要になります。
副作用により中断してしまわないためにも、漢方薬の存在は大きいということですね。
5-3. 免疫活性化
漢方は、免疫力を高め、病気に負けない体づくりを行うためにも役立つとされています。
特に、手術後の体力回復を促したり、再発を予防するために健康的なバランスの取れた体をつくり、またその状態を維持するためにも、健康をサポートする存在として、長期的に服用できる漢方薬などが役立つことがあるでしょう。
6. 漢方薬には副作用はない?
薬物療法による副作用の軽減に役立つとご紹介した漢方薬ですが、漢方薬そのものには副作用はないのでしょうか。
漢方薬は自然由来の生薬を原料としているため、西洋薬に比べると安全性は高く、副作用は出にくいと言われています。
しかし、体質や体調によってはまれに副作用が現れる場合があったり、過剰摂取により別症状の原因となってしまう場合もあるため、飲み方などには注意が必要でしょう。
6-1. 西洋薬との飲み合わせは?
特に、漢方薬の服用において注意すべきなのが飲み合わせです。
漢方薬同士を自己判断で複数同時に服用することも推奨できませんが、西洋薬との飲み合わせでも注意が必要でしょう。
一部の漢方薬の中には、西洋薬との相互作用があり、作用が強く出すぎてしまったり、反対に打ち消し合ってしまうケースがあります。
予期せぬ作用や症状の悪化を招いてしまうこともあるため、おくすり手帳などでしっかりと管理し、漢方薬と西洋薬を併用する場合には、必ず医師や薬剤師などに相談するようにしましょう。
6-2. 漢方薬の飲み方・注意点
漢方薬は基本的に、食前(食事の30分前)もしくは食間(食事と食事の間・食事の約2時間後)に、水もしくは白湯で服用しましょう。 成分が吸収されやすくなるため、空腹時の服用が推奨されています。
胃腸が弱い方などは食後に服用するよう指示されることもあるため、その場合はその指示に従ってください。 不安があれば、やはり医師や薬剤師に相談した上で服用するのが良いですね。
漢方薬は即効性のあるものも、時間をかけて効果が期待できるものもあります。 症状や処方によっても異なるため、すぐに効果が出るものと考えすぎないようにしましょう。
また、西洋薬にももちろん言えることですが、用法・容量はしっかりと守りましょう。 薬の説明書の記載や医師・薬剤師の指示に従い、過剰摂取や誤った服用方法は避けてください。
7. 新たな治療の選択肢に|抗がん漢方「天仙液」

ご紹介したように、手術や放射線治療、抗がん剤など、基礎となるがん治療を行う中で、治療に伴う副作用やがん患者の生活の質向上などの課題を改善する役割として、身体の本来持つ自然治癒力や免疫力を高める漢方が注目されています。
中国政府認可のもと研究・開発された天然生薬配合の抗がん漢方「天仙液」は、がんとともに歩む方の安定を支える漢方として、体の自然な力を引き出しながら、がんと向き合うためのサポートをさせていただきます。
【天仙液の主な働き】
- 体調を整え、がん治療のサポートを行う
- 手術前の体力維持や術後の回復促進に
- 治療による副作用の軽減
- 継続的な体調管理による再発リスク軽減への働きかけ
- 末期がん・ステージ4の方の緩和ケア
末期がんにより治療の選択肢が限られる中でも、
「痛みや不快な症状を和らげ、自分らしい日々を過ごしたい」
そんな思いをお持ちの方にも。
漢方を通じて生活の質向上を目指し、心と体の両面からサポートいたします。
20種類以上の厳選された生薬を配合した複合的な作用を持つ天仙液は、厳格な品質管理により、高い安全性と安定した品質を実現しており、安心してご利用いただけます。
国際癌病康復活協会では個別の体調・症状に合わせたアドバイスも行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は、がん治療における漢方薬の役割について、そもそも漢方薬とは何か、漢方医学の歴史や考え方から、がん治療の現状なども含め、詳しくご紹介してきました。
記事でもご紹介したようにがん治療は一般的に手術や抗がん剤治療、放射線療法などの標準治療を柱として行われていますが、漢方はそんな中で、がんによる様々な副作用・苦痛をを和らげ、がんと向き合いながらより良い生活を送るための補完的医療として、がん治療において大きな役割を担っています。
がん治療での副作用に苦しんでいる方やそのご家族など、がんによる不安や苦痛にお悩みの方は、天仙液をはじめ漢方について知ることで、その改善のサポートになるかもしれません。
ぜひ本記事を参考にしてみてください。