厚生労働省が発表した「2008年人口動態統計」(概数)によると、悪性新生物(がん)や脳血管疾患による死亡数増加に歯止めがかかっていないことが明らかとなった。がんと心血管疾患を合わせた死亡率は全体の6割近くに上る。
「2008年人口動態統計」(概数)によると、がんによる死亡者数は前年比2%増の34万2849人となった。全死亡者に占めるがんの割合は30%で、3人に1人ががんで死亡している。部位別に見ると、男性は「肺」が4万8612人でトップ。以下、「胃」、「大腸」、「肝」の順。特に「肺」は上昇傾向が著しく、平成5年には「胃」を上回って1位となった。女性は「大腸」が1万9589人で最も多く、「肺」、「胃ム「乳房」、「肝」、「子宮」が続く。「大腸」と「肺」は上昇傾向にあり、「大腸」は平成15年に「胃」を上回って1位となっている。
心疾患は同4%増の18万1822人となり、死亡率は15.9%、一方、脳血管疾患は同0.1%減の12万6944人とほぼ横ばいで推移している。脳血管疾患は70年頃までは死亡率が高かったが、81年にはがんに代わり第2位に、85年には心疾患に代わり第3位になり、死亡数・死亡率ともに低下を続けている。心疾患と脳血管疾患を合わせた死亡数の割合は27.0%に上り、がんとほぼ肩を並べる。
糖尿病による死亡数は1万4446人で同3%増となった。ただ、この数値には糖尿病によって発症頻度が高くなる心疾患や脳血管疾患などの死亡数は含まれていない。
また統計では、少子高齢化が進んでいることも分かった。 60歳代の人口は前年より68万5000人増え1690万1000人に、70歳代の人口は17万4000人増え1261万2000人となった。一方、全体の人口の減少傾向は加速しており、出生数から死亡数を差し引いた「人口の自然増減数」は5万1317人のマイナスとなった。